自己検診の方法
@ まず。鏡の前に立ち、両腕の力をぬいて自然に下げたまま次のことを調べます。
左右の乳房の形や大きさに変化がないか。
乳首のどこかに皮膚のへこみやひきつれはないか。
乳首がへこんだり、ただれができていないか。
A 次に、両腕を上げた状態で、上記と同じことを調べます。腕を上げると、ひきつれやくぼみが強調されて、わかりやすくなることがあります。
B 仰向けに寝て、あまり高くない枕、あるいはタオルを折り、背中の下にひきます。左手を上にあげ、頭の下に入れます。
右手の指をそろえてのばし、左乳房の内側を調べます。右手を乳首よりも内側にのせ、指の腹を胸の中央部に向かって、しっかり滑らせるようにし、しこりの有無をまんべんなく調べます。このとき指先で乳房をつままないようにしてください。
C 今度は、同じ姿勢のまま左腕を自然な位置におろし、乳房の外側の部分を外から内に向かって、柔らかく、しっかりと指を滑らせて調べます。乳がんは外側の上部にできやすいので、その部分を特に念入りにチェックするのもポイントです。
D 右乳房も同様の方法で調べます。
E 起き上がって、右手の指をそろえてのばし、左わきの下に入れてしこりがあるかどうか指先で確かめます。
右わきの下についても同様の方法で調べます。
F 最後に、左右の乳首を軽くつまんで、乳をしぼるようにして、血の混じった分泌物が出てないかどうかを確かめます。
自己検診は1ヶ月に1回行うことをおすすめします。排卵時には乳房が張ってチェックしにくいので、月経後4日〜1週間目がいいでしょう。閉経後の人は、毎月、日を決めて行ってください。
単にしこりをチェックするためだけではありません。乳房は左右で違います。また、硬い人、やわらかい人、さまざまです。自分の乳房の普段の状態を覚えておくという意味でも、自分でチェックすることは大切なのです。がんの中には、画像に出にくいものがあり、そんな時医師は「なんでもない」と判断してしまうかもしれません。そういう時普段の状態をきちんと把握しておけば、「前はここにしこりはなかった」と医師に再考を促すことができます。
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